英語の先生のこと。
自分の毒舌に悩むことがそこそこ多い。でもすぐ忘れる。
よくよく考えたら母親も育ての親である英語の先生も毒舌だったから、仕方がない。
母親の毒舌っぷりは洒落にならない殺傷力だったので英語の先生を。一例。
ある時英語の先生がわたしにゆった。
この間あなたの地元駅まで行ったら目の前を女の子が5人くらい歩いててね〜何かの拍子にこちらを振り返ったのよ。そしたらびっくりしたわ〜。全員ブス!ひとりくらい美人がいてもいいのにねえ。全員よ!一人残らずブス!へちゃむくれ!へちゃ!
わたしはその時ブスを「へちゃむくれ」という。と知った。略して「へちゃ」だということも。先生は「おへちゃ」ともよく言っていた。丁寧語になっても失礼であることには変わらない。
先生は三重県尾鷲市に結婚してから長年住んでいたのだが、尾鷲市を田舎だと言い、どっかバカにしていて、尾鷲の話をするときは
「尾鷲のすっぽこ谷」とゆっていた。
今ならポリコレ的にどっちもアウトだ。
けれど先生は再三わたしに話してくれた
あなたね〜「世間様」なんていうけど「さま」じゃないわよ。世間のいうことなんて気にしたらだめね。言うだけで何もしてくれないわよ。だったら自分の好きにやったほうがいいわ。あなたっあなたは自分の好きに生きなさ〜い!
先生は息子さんを亡くした時、お墓を尾鷲から千葉にうつした。ひとりで全部やったのだ。尾鷲の家も売った。そのたんびに80前後で千葉から尾鷲に移動して中期滞在とかやっていたので、帰ってくるとわたしににっこにこの笑顔を向けて、そして「あなたはいいわね」「田舎は嫌いよ」って話してくれた。